土地・建物の譲渡所得計算 part1「取得費」

著者:黒瀬税理士事務所
投稿日:2013年02月27日

所得税確定申告で譲渡所得の計算について簡単に説明したいと思います。土地や建物を譲渡した年は、他の所得と分離して(分離課税)所得を求めていき、税額計算も別に行います。その譲渡所得の計算については以下のとおりです。

収入金額ー(取得費+譲渡費用)ー特別控除額=譲渡所得金額

譲渡所得の金額を求めると、一般分は下記の税率を乗じて税額を計算します。(他に軽減税率もございます。)

長期譲渡所得 一般分・・・(国税)15%、(住民税)5%
短期譲渡所得 一般分・・・(国税)30%、(住民税)9%

*長期譲渡所得は、譲渡した年の1月1日現在で所有期間が5年を超える土地建物を、また、短期譲渡所得は譲渡した年の1月1日現在で所有期間が5年以下の土地建物をそれぞれ譲渡したことによる所得をいいます。

part1は取得費の内容について確認していきます。

取得費の概要

取得費には、売った土地や建物の購入代金、建築代金、購入手数料のほか設備費や改良費なども含まれます。
なお、建物の取得費は、購入代金又は建築代金などの合計額から償却費相当額を差し引いた金額となります。

建物の購入・建築価額×0.9×償却率×経過年数=償却費相当額

非業務用建物(居住用)の償却率
木造0.031 木造モルタル0.034 (鉄骨)鉄筋コンクリート0.015 金属造①0.036 金属造②0.025
「金属造①」……軽量鉄骨造のうち骨格材の肉厚が3mm以下の建物
「金属造②」……軽量鉄骨造のうち骨格材の肉厚が3mm超4mm以下の建物

土地の取得費は購入価額がベースになります。(償却費相当額はない。)

また、建売などの場合は、売買契約書で土地・建物の金額をわけていない場合があります。この場合にも、土地・建物の購入価額を区分して、建物に関しては償却費相当額を控除して取得費を求めなければなりません。
その土地・建物の購入価額を区分する方法の一つで「建物の標準的な建築価額」を使う方法をご紹介します。

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上記の建物の標準的な建築価額表で、建築された年の標準的な建築価額(㎡あたり)を床面積に乗じて建物の購入価額を計算します。土地は、土地・建物購入金額の総額から、標準的な建築価額を床面積に乗じて計算した金額を控除した残額を土地の取得費とすることが出来ます。

あくまで土地・建物の購入価額を区分する方法の一つなので、場合によっては土地から合理的な計算によって求める必要がある場合もございます。

取得費に含まれる主なもの

上記のほか取得費に含まれる主なものは次のとおりです。ただし、事業所得などの必要経費に算入されたものは含まれません。

①土地や建物を購入(贈与、相続又は遺贈による取得も含みます。)したときに納めた登録免許税(登記費用も含みます。)、不動産取得税、特別土地保有税、印紙税
(業務の用に供される資産の場合には、これらの税金は取得費に含まれません。)

②借主がいる土地や建物を購入するときに、借主を立ち退かせるために支払った立退料

③土地の埋立てや土盛り、地ならしをするために支払った造成費用

④土地の測量費

⑤所有権などを確保するために要した訴訟費用
これは、例えば所有者について争いのある土地を購入した後、紛争を解決して土地を自分のものにした場合に、それまでにかかった訴訟費用のことをいいます。
なお、相続財産である土地を遺産分割するためにかかった訴訟費用等は、取得費になりません。

⑥建物付の土地を購入して、その後おおむね1年以内に建物を取り壊すなど、当初から土地の利用が目的であったと認められる場合の建物の購入代金や取壊しの費用

⑦土地や建物を購入するために借り入れた資金の利子のうち、その土地や建物を実際に使用開始する日までの期間に対応する部分の利子

⑧既に締結されている土地などの購入契約を解除して、他の物件を取得することとした場合に支出する違約金

カテゴリ:所得税, 確定申告

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